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Temple Run 開発者インタビュー:Imangi Studios

ひたすら走る系(エンドレスランナー)としてのスピード感、操作性、爽快感はトップクラスと言っても良さそうなTemple Runのデベロッパー、Imangi StudiosのNatalia Luckyanova(以下、NL)とのインタビューです。同社はTemple Run以外にもHarbor Masterという代表作を持つアメリカ人夫妻が切り盛りするデベロッパーです。

 

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Imangi Studiosのプロフィールを教えてください。

NL:Imangi Studiosは3人のメンバーから成る法人です。Keith Shepherd(私の主人でもあります)、私(Natalia Luckyanova)、そして素晴らしいアーティストのKiril Tchangovがメンバーです。App Store黎明期からアプリをリリースしています。最初のゲームアプリは単語パズルのImangiになります。このアプリは2008年7月のApp Storeオープン初日にリリースしました。その後継続的にアプリをリリースしています。アメリカのワシントンDCが地元で、メンバーは20代後半~30代前半です。Keithと私はアパートをオフィス代わりにしていて、Kirilも在宅で仕事をしています。

 

Imangi StudiosはHarbor Masterのデベロッパーでもあるんですね。もともと、どういった経緯から「App Storeでゲームアプリをリリース」ということになったのでしょうか?

NL:Keithはビデオゲームを作りたくて、子供の頃からプログラミングを始めていました。大学でグラフィックも学びました。でも、ゲーム業界でいい仕事を得るのにはそれだけでは不十分でした。そこで1度ドットコム業界(日本で言うIT業界)で働くことにしました。私たち2人は常に自分たちでビジネスを始めたいという希望を持っていたので、2008年の春にKeithが自分でビジネスを立ち上げようとして会社を辞めました。何を始めるかさえも決まっていなかったのですよ。何を始めるか2人でリストアップしていた最中に、ちょうどiPhone SDKが公開されたんです。Appleの熱狂的信者だったKeithには何かピンとくるものがあったのでしょう。発売初日に、KeithはiPhoneを購入していました。iPhone購入と同時にImangiのアイディアが湧いてきたようで、App Storeオープン初日にリリースすると決めました。Imangiがいい結果を出せたので、以降App Store向けのビジネスに特化することにしました。

 

TRの開発期間はどれくらいですか?グラフィックやサウンドも含め、全てImangi Studiosだけで開発したのでしょうか?操作性が非常にいいゲームアプリですが、これを実現するのに苦労した点などあれば教えてください。

NL:開発期間は半年です。全部内製です。KeithはOpenGLが大好きで、Imangi Studiosの全てのゲームアプリに使えるエンジンを開発しています。

 

TRはこれまでプレイしたひたすら走る系(Endless Runner)で一番のお気に入りになりました。何度も何度も繰り返し同じことをしなくてはならないゲームが苦手なのですが、スピード感と操作性のおかげで、TRは何度もプレイしてしまいます。ひたすら走る系には同じようなアプリが多いのでかなり食傷気味でした。「新しい何か」も期待出来ない、出尽くした感のあるジャンルと思っていたところでTRがリリースされました。どこからこのアイディアというかコンセプトが閃いたのでしょう?

NL:操作性についてはMax Adventureというアプリから発展したものになります。全方位シューティングのゲームアプリですが、Maxを動き回らせるのではなく、Maxを固定させて周囲の風景を動かすようにしています。多少めまいがする動きですが、この操作方法を採用したことにより、Maxをスワイプさせるだけで90度の角度回転を実現しました。ゲーム性も上がったと思っています。Kirilが素晴らしいグラフィックを描いてくれたこともあり、TRが誕生したというわけです。

 

Imangi Studiosは”Mom & Pop Store”(家族経営という意味)なんですね。しかもワシントンDCですか。ゲーム産業の主戦場は西海岸で、東海岸でゲーム産業が活発だとは知りませんでした。西海岸からワシントンDCに引っ越してきたとか、DC近辺でゲーム産業が育ってきたとかの理由でDCにいるのでしょうか?

NL:私達2人は人生のほとんどを東海岸で過ごしています。Imangi Studiosを立ち上げる以前は2人してヘルスケア関連の会社でプログラマーをしていました。DCはヘルスケア関連産業が活発なんですよ。確かに小さいながらもゲーム開発コミュニティがDC近辺にもありますが、間違いなくカリフォルニアとは比較になりません。

 

KeithとNataliaの役割分担を教えてください。どちらがゴミ出しで、どちらが皿洗いするという夫婦間の役割分担ではなく、仕事上の役割分担の質問です。

NL:Keithと私は共にプログラミングや効果音の担当です。 Keithは主にバックエンドのエンジンが主業務となります。Kirilがグラフィック関係全てを担当します。私はサウンド全般の担当もしています。ゲームデザインに関しては夫婦共同作業ですが、常に夫婦喧嘩の元になります。:)

 

ユーザーからのフィードバックはどういった内容のものが多いのですか?また、今後のアップデートの予定など具体的な内容を検討中か教えてください。

NL:ユーザーからの反応は総じてポジティブです。ほとんど全ての国で5つ星近い評価をもらっています。1回プレイすれば気に入ってもらえるようです。ユーザーからのリクエストで多いのは、女性キャラクターの追加です。これに関しては前回のアップデートで対応しました。現在、Scarlett Foxという女性探検家としてプレイ出来るようになっています。同時にMontana Smithというキャラクターも追加しました。キャラクター以外では、パワーアップの追加も対応しました。背景に関してはAppsJP以外からも多くのリクエストをもらっています。対応するかどうかは現在検討中です。

 

Imangi Studiosの商品ラインアップを見ると、様々なジャンルのゲームアプリが揃っています。次はどのジャンルのアプリになるのでしょうか?

NL:それに関しては、まだなんとも言えません。TRのアップデートを数回行ってから次のプロジェクトのことを考えることになります。

 

Imangi Studiosのゲームアプリ以外で、どういったゲームアプリがお気に入りですか?

NL:ありすぎて答えに困りますね。Tiny Heroes、Zombie Gunship、Jetpack JoyrideSuperbrothers: Sword & Sworcery EPとかになります。最近ではWord Chatをよく遊んでいます。KeithはPanda Picnicという私達の友人が開発したゲームアプリをプレイしています。

 

面白いゲームアプリだと個人的に思っているのですが、肝心のUSランキング(有料)上位でまだTRの名前を見かけていません。トップ100に入ればそれなりの収益があるようですが、ランキング上位に潜り込む戦略など検討されていますか?

NL:おかげさまで初動はそれなりの結果でした。USのトップ100にはしばらく入っていたんですよ。アメリカ以外の国でも好調でした。現在無料にしているので、無料ランキングのほうも上昇中です。日本でも今現在(インタビュー当時)、Top Free Appの28位まで上がっています。(※9月23日時点で1位を確認)

 

TRを楽しんている日本人ユーザーにメッセージはありますか?

NL:私達のゲームアプリを楽しんでくれてありがとうございます。他国のユーザーが私達のゲームアプリを楽しんでくれているのは最高の気分です。

 

ほとんどの日本人ユーザーは英語のゲームアプリに対して言葉の壁を感じているようです。日本語対応してくれると喜ぶユーザーが多いと思うのですが、可能性はありますか?TRは言葉の壁を感じることなく、直観的に遊べるゲームアプリではあると思います。それでも、日本語対応というだけでユーザーの反応が違ってくるようです。

NL:日本のApp Storeで受け入れてもらえたのは驚きでした。日本人ユーザーには感謝しています。いつの日か多言語対応して、世界中のユーザーが母国語で遊べるようになるのが理想ではあります。しかし、現実的にはローカライズは大変です。ボタンの位置やサイズも変わりますし、レイアウトも変更しなくてはなりません。日本で継続的に売れ続けて、日本語対応について多くのリクエストがあれば可能性はあると思います。

 

(インタビュー:AppsJP 翻訳・編集:Boat PPL)



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