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レビュー:Real Racing 3

Real Racing 3 開発: Electronic Arts
レビューしたバージョン: 1.0.2 日本語対応: ○
ジャンル: レーシング 対応機種: ユニバーサル
レビュー時の価格: ¥0 レビュワー: peter

プレイガイド

iOSを代表するドライビングシミュレーターとして名高い、高い表現力とリアルな挙動が売りのレースゲームです。ゲームの大まかな流れは、レースに参加して賞金と名声を増やし、増やした資金で新しい車を購入し、アップグレードさせて難易度の高い上位のレースに挑んでいくという感じです。

 

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各レースシリーズは出場できる車が3~4車種に限られていて、1つのシリーズに 30程のレースイベントがあります。シリーズをコンプリートするには、そのシリーズの車両を全て購入する必要がありますが、1車種しか持っていなくてもシリーズ中9割近いイベントに参加できます。

 

今回から新たに導入されたTSM(タイムシフト マルチプレイヤー)は、世界中のプレイヤーやゲームセンターやフェイスブックのフレンドと、擬似的なオンライン対戦ができるというソーシャル要素を含んだものとなっています。今回オンラインマルチプレイはなくなり、タイムアタックをしてリプレイで自分の走りを楽しむという要素はなくなりました。

 

レースモードは下記の通りです。

1 ON 1:規定周を1対1で競う
カップ:規定周を22 台の車で競う
オートクロス:難易度が高い区間でのタイム競争
スピードスナップ:限られた区間を走り最高速でフィニッシュする
スピードレコードコースを1ラップする間の最高速を競う
ドラッグレース:3ラウンド勝ち抜きの 1対1で行われる直線バトル
エリミネーション:20秒ごとに最下位が脱落していく生き残りレース
エンデュランス:走行距離を競う。他の車を抜くか周回を重ねるごとに走行時間が増える

鈴鹿、シルバーストーン、ホッケンハイムなど実在するコースが登場し、900以上のレースイベントがあります。レースを重ねドライバーズポイントを競うようなツアー戦はありません。

 

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操作方法はティルト、画面上のハンドルをタッチで操作するホイールタイプ、左右ボタンでハンドル操作があります。画面タッチでブレーキとなり、それぞれの操作タイプで自動か手動のアクセル操作を選べます。ドライバーアシストとしてステアリングアシスト、トラクションコントロール(以下TC)、ブレーキアシストがあり、それぞれオンにすることで初心者でも扱いやすい操作性になります。

 

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レースに勝つことやシリーズの消化率、ドライバーレベルに応じてゴールドがもらえます。ゴールドを使用することで車の点検時間の短縮や車の一部アップグレード、ゴールドでしか買えない特定車両の購入にあてることができます。レース終了後は車にレース中のダメージが反映され、修理・点検しないとどんどん車はヘタっていきます。修理箇所は車体を損傷することで壊れる部分と、長期間走行するとパーツが劣化して定期的に点検が必要になる部分があります。点検箇所は赤くなると大幅な性能低下となり、修復するには現実の時間の経過が必要になります。

 

解説

開発会社の変更、前作から2年以上かけてのリリース、アプリの基本無料化、パブリッシャーが大手のElectronic Artsに変更、ニュージーランドやオーストラリアでの先行テストリリースなど紆余曲折を経て、先日遂に日本でもリリースされました。スマートフォンアプリとしては開発資金が大規模な有名タイトルの基本無料化ということで、レースでダメージを負った車の修理にソーシャルゲームのような時間経過の概念が持ち込まれたり、全ての車を購入するには多額の課金が必要だったり、一部のゲーマーからは物議を醸しているようです。様々な仕様変更があった本作品ですが、前作に比べてどのように生まれ変わったのかを紐解いてみたいと思います。

 

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前作より車やコースのグラフィック、ダメージ表現が強化され、挙動のリアルさにおいては、スマートフォンでは現時点で最高のドライビングシミュレーターといって差し支えない出来栄えです。実在のコースを測量して色々なデータを参考に作ったということもあり、開発会社のお膝元であるオーストラリアのメルボルンの市街地サーキットや、マウントパノラマが収録されているのも特徴の一つです。開発元のFireMonkeyの面目躍如といった感じでしょうか。独自のMint3エンジンの成果もあり、スパ・フランコルシャンのはるか遠景まで描画されるすばらしい眺めは特筆すべきものです。特にラグナ・セカのアスファルトの照り返しから感じられる丘陵地帯特有の日差しの強さなど、実在サーキットの空気感まで感じられる作り込みには見事としか言いようがありません。

 

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車両に関してもは車内視点で見られるように内装までこだわって作り込んであり、車のモデリングもかなり精度が上がっているように思えます。車体に写り込む風景などの表現も見事で、画面写真一つをとってもにわかには携帯機だと思えないレベルに達していますね。これだけクオリティの高い車を、22台同時走行を実現していることにも驚かされます。流石にこれだけの処理をするのは旧機種では少し重いのか、画面描画がカクつくことが多い気がします。また、iPhone4Sで車内視点にすると、フレームレートが下がってしまうのが少し残念です。車体を損傷するとドアやバンパーが外れたり、ボンネットがへこんだり、なかなかこだわってつくってあります。ただ、ダメージ表現は各自動車メーカーの意向もあるので、過度に壊れる表現は禁物なようです。

 

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TSMに関しては擬似オンライン対戦という触れ込みでしたが、実際にふたを開けてみると単なる敵AIとのレースに近いです。しかも無茶な走りをしても反映されず、ただ単にラップタイムだけで判断して、後はAIを載せてプレイヤーを演じさせているに過ぎません。また敵AIは、こちらの動きを察知して走行ラインを譲る、というような高度な思考ルーチンは持っていません。まるでこちらの存在を無視するかのごとく、走行ラインに割り込んできてガンガンぶつけてきます。さらに酷いのは、アウト側から抜こうとすると、こちらにふくらんで幅寄せしてくるので、最悪コース外に押し出されるか壁にぶつかって減速してしまいます。またイン側から抜く時も壁があると同様のことが起こります。もうちょっと人間らしい動きをするAIを期待していたので、自分の走るラインをただなぞるだけの無味乾燥な動きにちょっと肩透かしをくらった気分です。AIを載せるのは良いのですが、もう少し賢くてフェアなレースをするか、個人の走りを再現するような調整がなされていたら、印象は変わっていたのかもしれません。

 

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またカップレースは毎回最下位の22番手スタートなので、限られた周回を無傷で勝ち抜くのは至難の技です。必然的に第一コーナーで団子状態になっている敵AIの横腹にぶつけながら、無理して順位アップしていかざるを得ません。レース終了後には修理箇所が真っ赤に表示されるのを見て、素直に勝利を喜べない複雑な心境になります。上位の車だとさらに修理費用がかさむのも、ちょっと精神衛生上どうかと思います。またTSMは同じレースイベントでも毎回対戦相手が変わり、難易度が可変です。運次第でレースの難易度がコロコロ変わるのも、ちょっと気分が萎えます。ただ、フレンドがたくさんいる場合はその分ボーナスが付いたりするので、敵AIにすぎないと言いつつ、負けないように必死になっている自分がいたりします。

 

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車の挙動に関していうと、iPhoneにはジャイロスコープを使った優れたティルト操作があるため、実際のハンドル操作に近い操作感覚で運転することが出来ます。ティルト操作だと端末自体の重みも手伝い自然とハンドル操作がマイルドになりやすく、アウトインアウトのような理想的なラインを取りやすいです。ただ「リアル」レーシングと言えども、当たり前ですが実際のように横Gがかかったり、ハンドルからフォースフィードバックがあったりするわけではありません。よって路面状況のフィードバックはタイヤのスキール音くらいしかなく、タイヤグリップの限界が掴みづらいです。まあこれは端末の限界なので言ってもしょうがないことなんですが…。とはいえティルト操作自体はリアル系レースゲームと親和性が高く、優秀な操作方法というのは変わりないとは言えるでしょう。

 

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アクセルやブレーキは物理キーがないので、当然のことながらアナログ操作は出来ません。しかしTCをオンにすることにより、アクセル開度やブレーキ踏力はコーナーの侵入と出口に合わせて自動で調節してくれます。その為ブレーキングで極端にタイヤロックしてしまうことや、初心者に起こりがちなアクセルを吹かしすぎてアンダーステアが出まくってコースアウトになってしまうことが少ないと思います。ちなみに少しのアンダー程度ならTCの効き目が非常に強力なのか、ハンドルを多めに切るだけでリアの荷重が抜けフロントグリップが回復し、簡単にオーバーステアに持っていくことが可能で、リカバリーが容易です。過剰なリアリティを追求したというより、携帯端末らしくストレスなく操作できることを念頭に置いた上で、シビア過ぎない程度にリアリティの追求が図られています。車の挙動のリアルさは、流石に据え置き並とまではいきませんが、着実に進化しており、徐々に近づいてきている印象です。(非常に個人的な見解ですが、限界挙動時のトラクションのかからなさ具合が、GTシリーズでいうと4あたりに似ている気がします)

 

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序盤は資金が少なく持てる車の台数も限られるので、点検をこまめに行うと快適には進めません。ただ無課金でもそれなりに遊ぶことは可能です。手持ちの車が5台以上になってくると、あまり待ち時間を気にせず遊べるという感じでしょうか。大概の人は空き時間にちょっとずつ遊ぶ人がほとんどだと思うので、あまり点検の待ち時間を気にすることなく、意外と遊べてしまうかもしれません。金をかけてコツコツと大量のレースをこなして稼いでいけば、20時間程度で100万R$くらい稼げるので、まあまあ遊べる範囲といえるのではないでしょうか。一部の100万R$以上する車は、現実的には購入を見送る人が大半で、金持ちの道楽以外何者でもないでしょう。ちなみに148Appの記事に全車両の代金はおよそ5万円=2500万R$かかるとありますが、コンプリートを目指す人以外には関係のないことかもしれません。

 

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私自身は20時間以上プレイして100万R$と200ゴールドを稼ぎ、8台の車を購入しましたが、1割程度しかイベントを消化できていません。フリーミアム化したことで、レースイベントのボリュームは不必要なまでに水増しされている印象を受けます。最初にシルビアを買ったのですが、最初のシリーズで30レース以上、延々同じ車でレースをやっていたので、レースモードが多いとはいえ流石に飽きてきます。携帯機だからこそ手軽に色々な車に乗って快適にプレイしたいのに、ガッツリ遊ぶ据え置き機や他のどのレースゲームよりも明らかに進行が遅い気がします。なかなか新しい車が手に入らないことや、TSMの淡白で毎回同じようなレース展開から、プレイバリューは思ったより低く、途中で脱落していく人が大半ではないでしょうか。この辺りは、リアル系レースゲームの根幹である車の挙動のリアリティが高いだけに、もったいないですね。オンライン対戦やタイムアタックなどやり込み要素が増えれば、課金して楽しむインセンティブも増えると思うのですが、現時点ではそこがちょっと弱いですね。

 

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本作を問わず、有名タイトルのフリーミアム化は以前お伝えした記事の通り、今後どんどん加速していくでしょう。大多数を占めるカジュアルゲーマーには歓迎されると思いますが、コアゲーマーには不評を買うのは仕方のない流れですね。とはいえ、待ち時間や進行の遅さを気にしなければ、やはりiPhoneで遊べる唯一無二のリアル系レーシングゲームとして充分楽しめるポテンシャルはあるので、一人ひとりが楽しめる範囲で楽しむというのが上手な付き合い方になるかと思います。TSMの改善やオンライン対戦が実装されると、より白熱したプレイが期待できるだけに、今後の動向に注目していきたいゲームですね。

 

攻略情報(攻略ヒント)

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TCはオフにすると加速性能が飛躍的に上がりますが、ハンドル操作を少しでも誤るとグリップを失ってしまうので、上級者の人以外はオンにしておいたほうが良いでしょう。ブレーキアシストは高にすると、ブレーキが不要なほど減速してくれるので、ハンドル操作のみに集中して走ることができ、初心者の人にお勧めです。ただ、高にしたままだとレースに勝つのは厳しいので、コースをある程度覚えてきたら低、各コーナーの進入速度を覚えてきたらオフにするなど自分の腕に合わせて切り替えていきましょう。

上級者であれば反対にTCをオフにすることをお勧めします。前作よりグリップが効かなくなって、実車の動きに近くなっていることもあり、TCを切るとオーバーステアが如実に出やすくなり、路面との対話の重要度が増します。一歩間違うとオーバーステアでグリップを失い、コースアウトして大幅なタイムロスというスリリングなレース体験ができます。TCをオンにして走った後、オフにして同じように走ってみると、コースによりますが、ラップタイムで3~4秒タイムが縮みました。基本的にはグリップ走行が有効ですが、鋭角コーナーでは思い切ってハンドルを切りつつ、軽くドリフトに持ち込むのも面白いかもしれません。

 

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ストレスなく遊びたい人は、序盤が手持ち無沙汰にならないように、パックを購入すれば良いでしょう。全クラスパック(850円)とレーススペック・コレクター(1700円)を買えば性能の高い6台の車と10シリーズをアンロックできます。二つ合わせて2550円です。あまり速い車じゃなくてとりあえず台数を揃えたいという人は、1700円=70万R$のシルバーカードを購入しても良いでしょう。安い順に買うと大体一台当たり3万~10万R$でロークラスからミドルクラスの性能の車は買えるので、13台程度は購入できます。または、シリーズにより多く参戦できるように、ロー~ハイクラスの車で台数を絞って買っていくのも良いでしょう。

最新アップデート情報

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+ポイント

美しいグラフィック
リアリティを増した車の挙動
ダメージ表現の強化
優れたティルト操作
実在の車とコースの収録
各種アシストによるとっつき易さ

ーポイント

点検の待ち時間
TSMの未成熟さ
イベントの水増し感
カップレースの最後尾スタート
リプレイ、オンラインマルチプレイ、タイムアタックの削除

評価点:

88
/100

英語圏主要メディアのレビュー点数

90:Pocket Gamer  
90:148Apps  
80:TouchArcade  
80:GameZebo  
80:TouchGen  
60:AppSpy  
50:Slide to Play 

 

カスタマー評価

90:AppStore(US) 90:AppStore(JP)

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